2歳新馬アライバル(クルミナルの19)
期待馬のデビュー戦ですから当然指定席に当選すれば現地観戦ということで東京競馬場へ行ってきました。
天気はあいにくで、雨が降り続ける中パドックで登場を待ちます。
デビュー戦の馬体重は474キロ。
太くもなく細くもない見た目、骨量のある牡馬らしいシルエット。
パドックに登場したときから基本的にゆったりと落ち着いた周回でしたが、子供っぽくちょっと変な仕草をしそうものなら引手の方が引き手を短く持って上手く歩かせているなぁという印象。
この方が東スポのコラムで「調教の感触だけなら日本で乗った馬の中でダントツと思える素材」と仰ってくれた塚田助手さんだったのでしょうか。
東スポの紙面の方はサングラスしてるし、パドックの方はマスクしていてわからない・・(笑
この世代は募集ツアーがなく牧場見学も行けてなかったので、この顔をようやく見ることができました!
話題のクロス鼻革を着、ドゥラメンテみたい。
とにかくパドックでは首を下げた周回で無駄な仕草をしない。
止まれの合図でもしっかりと止まっていられる。
栗田調教師と鞍上のルメールさんが登場。
ルメールが乗る前にアライバルに対して「よろしくおねがいしまーす」と声をかけた後に騎乗していました(笑
騎手が乗ってから首を上げ下げしてほんのりと気合が入ったかなという表情。
パドック全体の雰囲気としては2歳新馬ではなく古馬っぽい雰囲気、風格を感じました。
返し馬もゆったりと入っていって柔らかみのあるキャンター。
自分は母クルミナルの特徴は真後ろから見た時のシルエットだと思っていますが、アライバルは母から良いものを受け継いだなと思う後ろ姿でした。
ファンファーレがなって1600のスタート地点でゲート入りが始まっていましたが、いつ入った?と見逃したくらいにすんなりとゲートに入っていたようでレースがスタート。
全馬揃ったスタートですが、緑帽子、キャロットの勝負服は後ろの方だなというのがわかるスタート。
ただそこからちゃんと追って位置を取りに行く、リカバーしてくれるのがルメールでありその他の騎手と違うところという感じ。
400m進んだところで6、7番手まで押し上げてくれて周りに馬がいる状況でじゃっかん頭を高くした追走にはなっていましたが収まりながらの追走。
あとで映像で見ても雨脚が強くなっていた時間でしたが、4コーナーを手応えよく回り、進路を徐々に外に持ち出して直線へ。
追い出そうかというところで2番手を進んでいた10番の動きの余波を受けますが、不利でもなんでもないとばかりに仕切り直して追い出されると一完歩ずつ前との差を縮めてきます。
(ファインダー覗いていたら一瞬どこ行った?と見失いましたが)
坂を登りきって残り200mでルメールからの右ムチが1発、2発。
そのムチが入った分グンッ、グンッと加速!
その2発ムチを使ったところがちゃんと撮れてた!(笑
その加速で一気に先頭で逃げていたプルパレイを捉えると、あとはその勢いがついた惰性でゴールまで!
見事に『1着』でゴール板を駆け抜けて3馬身差の完勝!
ゴール板のところは上手く撮れず!(笑
ゴールした直後、場内の「人気に応えました11番アライバルです!」の小塚アナの実況の後に、場内からは拍手が上がりました。
自分にとっては ”ただの出資馬” ではないので、その瞬間に「うわぁ~」とちょっと鳥肌が立っちゃいました(笑
その後は馬が戻ってくるのを待っていましたが、何頭かが戻ってきて地下道に降りていった後に向こう正面に馬の姿が見えなくなって、あれ?目を切っていた隙にもう全馬降りちゃってた??
結構時間も経っていて馬場上に馬の姿が見えない。
・・マジで帰ってくるの気づかなかったかと思うくらいに時間が経っていましたが、ようやく3、4頭と一緒に向こう正面から戻ってくる姿が見えました。
ということはスタンドから向こう正面の見えないところまで行っていたということなのでたぶん3コーナー手前まで行っていました。
つまり1600を走りきってさらに800mくらい走ってたと。
これは来年のダービーに向けての試走だったのかもしれません、カスケード的なやつねと。
そして検量室前に移動。
クルミナルの仔が走るところに須貝調教師あり(笑
もしかして狙って使ってきてるのかと思いましたが、ククナの時のソダシとは逆に今回は1着のところにクルミナルの仔が入って須貝調教師の方は2着。
ククナのときのような接触は今回はなかったようです。
21/6/19 栗田厩舎 |
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19日の東京競馬ではややゆっくりとした入りになるもじわっと進めて先団直後の位置で進める。直線へ向いて外目に誘導し、坂上あたりから追い出すとしっかりとした脚取りで伸びを見せ優勝。 「稽古の手応え通りで、いいレースをしてくれましたね。強い内容だったと思います。スタートは見立て通りそこまで速くなかったですけれども、そのような中で前目につけました。展開はスローでしたが、そういった形を採っても折り合えていましたし、直線へ向いて少ししてから追い出すとしっかりとした走りができていましたね。ルメールも“ステッキ2発入れたけれどそこからのアクションがいい”と褒めてくれましたよ。馬にとって初戦からとてもいい勉強になったと思いますし、今後が楽しみです。会員の皆様、おめでとうございました」(栗田師) ゲート試験合格後放牧に出ていた天栄での動きは良く、トレセンに戻ってきてからも非常に前向きで、まともに走ることができれば大丈夫ではないかとそれなりに自信をもって送り出すことができました。手応え通りにキッチリと勝ち切ってくれましたし、今後が非常に楽しみになりましたが、それと同時に、気持ちの面があふれてしまわないかという心配はあります。それは放牧先からトレセンでも気をつけて接してもらっていたところで、競馬を経験していって気持ちが強くなりすぎてしまうと苦労することになりかねません。今日は上手にこなしてくれましたので、今後も課題を掲げながらさらなる成長を図っていければと考えています。このあと放牧に出す予定ですが、まずはレース後の状態をよく確認していきます。 |
キャロット公式より |
6月の新馬戦は勝てば最善、どんな形でも勝てばOKだと思いますが、その中で内容も申し分ないものでクリアしてくれました。
公式コメントでもステッキ2発入れた後のアクションが良かったと褒めてくれたルメールさんでしたが、メディア向けのコメントとしては
「能力がありそうです。いい瞬発力を見せてくれました。楽勝でしたね。ハービンジャー産駒らしくスタミナがあって、距離は延びてもよさそう。ディアドラみたいでした」
news.yahoo.co.jp/articles/88b4992e24af835748400f46a59543300987f84f
同じハービンジャー産駒のディアドラみたいとの褒め言葉。
たしかに、ディアドラのこの時の走りは自分も感動しました。
この馬場でも見せたアライバルの上がり33秒7の瞬発力。
巷ではこの馬場だったからこそハービンジャー産駒に向いたみたいな声も見かけますが、それは間違いではないと思いますが、こういった馬場もこなせることがわかったけど、アライバルの真価は良馬場でこその瞬発力だと思っています。
そこは母譲りのものがあると調教からも今回の馬場での競馬でも自分は感じることができたので良馬場での走りが楽しみです。
とにかくこの先の楽しみが半端なく広がるデビュー勝ちでしたから、まずは噛み締めて、無事にレース後の水曜日更新を迎えた後に次のことを考えたいなと思います!