3歳馬レッドベルジュール。
年初に喉を手術して、復帰を目指していましたが残念ながら現役引退が決定しました。
2020.10.02 : ファンタストクラブ |
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今週も舎飼療養を続けています。特に変わった点はありませんが、脚元も口内の傷口の経過も順調で精神的にも穏やかに過ごせているようです。口内の傷が完全にふさがれば、喉の再手術も行えるようになるので、実際に行うかどうか調教師の意向も確認しつつ検討を重ねます。 |
2020.10.09 : ファンタストクラブ |
馬体重520キロ。 今週からマシン運動を始めています。動かしてからも脚元の方は問題ありません。口内の傷口の経過も順調です。この休養中に肉付きが良くなり、以前よりも全体的に逞しくなっています。楽をさせているので余分な肉も付いているとは思いますが、当然ながら成長分もありますね。あとは喉の処置をどうするかですね。引き続き経過を見ながら検討していくことになります。 |
2020.10.15 : 引退 |
披裂軟骨の除去手術を行うかどうかの協議を重ねてきましたが、同様の手術における過去の症例を確認したところ、全ての馬のパフォーマンスが手術前より明らかに低下していることが判明しました。それだけではなく誤嚥のリスクが高まり、免疫器官に変調をきたすため常に高熱を発症、場合によっては肺炎にまで症状が悪化する可能性もあるとのことです。キャリア一戦の身で重賞を制したように高い能力を秘めていることは明らかなので、わずかな良化の可能性にかけて手術を選択することも視野に入れていましたが、状況的にはあまりにもリスクが高く、最終的には馬の体調面を最優先に手術は断念しました。現状のままでは以前のようなパフォーマンスを発揮することは難しく、遺憾ではございますが、ここで引退を決断いたしました。出資会員様へは追って書面でもご報告させていただきます。長い間、レッドベルジュール号へのご声援ありがとうございました。 |
東京サラブレッドクラブ公式より |
9月中旬に再手術を断念し、今後の喉の処置をどうするか協議されていましたが、最後の手段という破裂軟骨の除去手術は術後の馬のパフォーマンスが明らかに低下するということと、予後に対するリスクがあまりにも高いことを鑑みて現役復帰を断念という決断がなされました。
こればかりは仕方のないことかと思いますし、馬のためを思っての決断ということで受け入れなければです。
先週の木曜日に上記のクラブ公式発表。
今後については、もしかして種牡馬入りの可能性もあるのかな・・?と思っていましたが、土曜日に各メディアで引退と種牡馬入りの報道がありました。
2019年デイリー杯2歳ステークス(GⅡ)に優勝したレッドベルジュール(牡3歳 栗東・藤原 英昭厩舎)は、本日(10月17日(土曜))付けで競走馬登録を抹消しましたのでお知らせいたします。
なお、同馬は北海道日高郡新ひだか町のアロースタッドで種牡馬となる予定です。
ソース:https://jra.jp/news/202010/101702.html
JRA公式ページでも記事がありました。
日高のアロースタッドでスタッドインできるということで、日本競馬で種牡馬として需要があったというのは素晴らしいことです。
自分としても初めての出資馬であるレッドファンタジア。
その長男であるレッドベルジュールが種牡馬になれるなんて夢のようなことです。
将来、東サラでベルジュール産駒が募集されるということになったらまた辞め時が難しくなりそう(笑
1歳募集時はひいき目に見て「バランスのいい馬体」
ひいき目に見なかったら「アバラが見えてるこの馬体でいいのかな」と思っていましたが、成長するにつれて身体を増やしていきました。
北海道の牧場見学では1歳11月と2歳4月の2回見ることができましたが、洗練された馬体に息を呑み、これは走る馬だろうという凄みを感じました。
宝塚記念当日のデビュー戦では叩き合いの末に勝利。
東京競馬場のモニター前で声が出ちゃいました。
夏場を休養にあてて秋の初戦。
当初は東京のアイビーSを目標にしていましたが、ここで喉の不安が発覚。
ここでの処置は見送り、予定を変更して挑んだ京都のデイリー杯2歳S。
最後方から、鞍上の武豊騎手が直線インを突いての鮮やかな勝利。
この時は出先の駐車場に停めた車の中で気兼ねなく喉がおかしくなるくらいに絶叫しましたし、あの武豊騎乗での重賞制覇ということもあり本当に嬉しかったですね。
重賞制覇の勢いで臨んだ年末の阪神・朝日杯FS。
この時はさすがに現地に行かなくてはという思いで、関東から車を走らせて8時間。
阪神競馬場に行きました。
この時はすでに喉の影響があったのか結果は10着でしたが、今思えばこの時に現地でベルジュールの姿、走りを見ることができて良かったです。
たられば厳禁ですが、本来の能力が発揮できていれば・・今年のクラシック戦線でも十分な活躍ができていたのではと思っています。
2歳時のたった3戦での引退は本当に惜しい。3歳、4歳でどんな走りをするのか本当に見たかったです。
その想いは全弟のレッドベルオーブ、半弟レッドファンタジアの19が引き継いでくれると思います。
種牡馬として迎え入れてもらえるアロースタッドでは見学もできるということなので、近い将来再会することもできることでしょう。
レッドベルジュールにはこれからも健康に、種牡馬生活を頑張ってもらって産駒を送り出してもらいたいです。